マインドフルネスが流行るのは現在地を見失っている人が多いから。
「いま、ここ」に意識を向けるってマインドフルネスの定義です。でも「いや、それって当たり前のことじゃない?」ってそう思う人は少なからずいるんじゃないかなと思います。昔の僕だったらそう思うので。
子供の頃から、マインドフルな体験って絶対にしたことがあるはずなんです。だから、すごく当たり前のことに感じるし、出来て当たり前のように思えてもきます。
でも、大人になったいま思います。いま、ここに意識を向けるって結構難しいです。
僕は子供の頃からたくさん失敗しました。恥ずかしい思いをたくさんしてきました。夢を語ることの難しさを知りました。
部活では補欠から抜け出せず、自分の思い通りにちっとも事が進まないことを痛感しました。
高校生になり進路を考えなきゃいけなくなり、未来のことを考えなければいけなくなりました。
自己分析なんてやって過去のことを一生懸命振り返りました。
社会に出たら、自分よりできる同期や先輩に劣等感を嫌になるくらい感じていました。
やりたいことをやることがいかに難しいか、身をもって知りました。
夢を語るリスクを知りました。
忙しさにかまけて、目の前の雑務を必死で処理するだけで精一杯でした。
その積み重ねがマインドフルネスな体験を遠ざけてきたんです。少なくとも僕は。でもきっと僕だけではないと思います。
自分の弱さも強さもひっくるめて、自分を認めるというのはなんでもないように見えて、何も考えずに流されてしまっていると急に難しくなります。
そうやって僕は自分が何をしたいのか全くわからなくなりました。何をしたくないのかもわからなくなりました。
恥ずかしいから夢を語るどころか思うのもやめようと思っていたみたいです。無意識に自分を抑える癖が出てきていました。
マインドフルネス自体は考えることなく集中すればいいだけです。それで終わりといえば終わりです。でもそこで得た気づきは自分の今後を考えさせます。
自分自身の現在地は他人とは全然違う位置にいるはずです。考え方も感じ方も能力もみんな違うんですから。
自分の状態、やりたいこと、やりたくないこと、それを踏まえてどうするのか。未来を考える上での現在地を知るということもマインドフルネスの効用なのかなと個人的には思います。
当たり前だと思う、そのことは当たり前ではないものです。過去の体験を振り返ることも未来を見据えることも大事ですが、それもいま、ここにどんな状況でいるか把握できてこそだと思っています。そのきっかけになってくれると思いますよ。
ではでは!